冒険は明るく楽しい話【鑑賞「スター・トレック ビヨンド」】

「スター・ウォーズ」と並ぶアメリカSF映画シリーズの最新作。「スター・ウォーズ」との違いを改めて感じたのでした。

<作品紹介>

ジーン・ロッデンベリーが創作し、2009年にJ・J・エイブラムズによってリブートされた世界的人気を誇る『スター・トレック』シリーズの待望の最新作『スター・トレック BEYOND』は、U.S.S.エンタープライズ号とその勇敢なクルーの大航海にジャスティン・リン監督(『ワイルド・スピード』シリーズ)を迎え戻ってくる。本作では、エンタープライズ号のクルーが宇宙の最果にある未知の領域を探索し、そこで彼らや惑星連邦の存在意義の真価を問う新たな謎の敵と遭遇する。

公式サイトより)

サイトの説明がやたら素っ気ないのは、日本での人気がそれなりでしかない、ってことでしょうね(涙)。スター・ウォーズと比べると地味なのは避けられない。

チェコフ役のアントン・イェルチンのご冥福をお祈りいたします…
チェコフ役のアントン・イェルチンのご冥福をお祈りいたします…

でもスター・ウォーズと比べ今作で印象に残ったのは、スター・トレック現シリーズは軽く見て楽しめるということ。今作の予告編の伴奏がビースティ・ボーイズ「サボタージュ」だったのに強烈な違和感を感じたのだけど、劇中でちゃんと回答があったのが痛快。「遠い昔の銀河系の話」ではなく、我々の今と地続きなのが気持ちいい。未知の敵に知恵と工夫で立ち向かうのが楽しい。(無名の乗員たちはそうでもないけど)エンタープライズの主な乗員は窮地に立たされても死んじゃうことはないし。

来月にはスター・ウォーズのスピンオフ「ローグ・ワン」が公開予定。もちろん楽しみなんだけど、今作を見てからは、スター・ウォーズって何だかだんだん話が重くなってきてはいないか、という懸念が湧いてきた。第1作「新たなる希望」はもっと軽く楽しめたよね?

ぶっちゃけ、スター・トレックの現シリーズってだいたい同じ話を繰り返してる感じがするのです。こういうと低い評価のように思われるだろうか。でも、なじみの仲間にまた会える喜びも捨て難いんですよ(チェコフ役のアントン・イェルチンは本作撮影終了後、事故で亡くなってしまったけど…)。最後のセリフ(おなじみのアレ)をこう伝えるか、とニヤニヤ。前向きに冒険しようという思いを感じさせる一本でした。