期待はもたせてくれた話【鑑賞「進撃の巨人 Attack on Titan」】

とりあえず、後編も見とこうかなとは思える内容でした。

諫山創原作のコミックの実写化。人間を食う巨人が支配する異世界。人類は巨大な街の周囲に巨大な壁を築き、100年の平和をとりあえず維持していた。壁の向こうを知りたいと思う人間も現れる中、突如、壁は巨人によって破られる。壁を再び修復し巨人を駆逐するため、人類の戦いが始まる。

連載中のコミックの映画化なので、完結させるには何らかのオリジナル要素を入れる必要はあるのだろう。でも(序盤しか読んでいないのだけど)原作中には大々的に登場しない内燃機関(エンジン)と原作で大々的に登場する立体機動装置が同居する世界に少し違和感がありました。しかもヘリコプターの残骸も出てくるわけで。

役者陣は総じて頑張っていたと思うんです。
役者陣は総じて頑張っていたと思うんです。

そこらへんの理由はセリフでちらりと語られるのだけど「技術が発達しすぎたので過去に大戦争があったから…」的なもの。ふむ、そうなると今作の真の敵は巨人ではなく人類になるのかな?と後編に向けてイヤな予感もしないではないのです。

また、映画全体のスピード感も良くはなかった。アクションシーンと会話シーンがはっきり分断されているように感じて、会話シーンになると話全体が進んでいないように感じたのだ。

思い出すと、会話のシーンは説明っぽい感じになっていた気がする。前述の世界観の説明もそうだし、登場人物の特徴、今から行うミッション、登場人物間のつながり…。巨人が登場して100年の平和が破られるまでの時点(つまり冒頭)なら、そんな説明に違和感はないんだけど、主役の3人とソウダ以外の登場人物は冒頭の大破壊以後、まとめて出てくるので説明が必要になる→全体の話が止まる、わけで。フェンス越しに次々に登場人物の背景を説明するのだけど、正直、長かった…。中盤、巨人と2回目のバトルがあった後もまた世界観の話や登場人物間の関係の説明があってですね。うーん…。

しかしそんな不満はとりあえず、巨人対人間のバトルで解消はされるのです。原作にそんなに思い入れはないので、オリジナルキャラクター達にも違和感は感じませんでした。シキシマ、いいじゃないですか。原作と比較して前編のクライマックスはココだろうなぁと思っていたところがやっぱりそうで、盛り上がりましたね。アルミンが巨人に捕まる瞬間はひやっとしました〜。

今作もそうだけど完結編の評価もネットで見る限り、そんなに高くはなさそう。うーん、でも、見には行きますよ。次作への引きをちゃんと作っただけでも、今作は及第点ではないでしょうか。