芸術の意地を感じた話【鑑賞@みやざきアートセンター】

みやざきアートセンターで9月28日まで開催中の2つの展示会「Wonder Art Space」「オオウチハジメ氏を探す旅展」を見てきました。

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「Wonder Art Space」は県内出身/在住の作家たち6組の作品展。思ったよりバラエティにとんだ内容で、チャーミングな作品や生々しい作品、「でかっ!」という絵画や造形、「ちっちゃ!」という人形など楽しめました。

IMG_1557「オオウチハジメ氏を探す旅展」は「オカザえもん」をデザインした現代作家・斉と公平太による展示。某海外有名アーティストのCDジャケット裏面で見つけた、目に錯覚を生じさせる効果「錯視」のデザインの一つを作った「オオウチハジメ氏」と出逢うまでの捜索の記録。壁にずらりとヘタウマ漫画を貼って錯視の紹介、捜索の過程を伝えつつ、関連本や写真、メモも無造作に置いている。中央にはオオウチ氏を見つけるきっかけになった(?)オブジェもどーんと展示され、まじめと脱力、虚実入り交じった旅路が楽しめる。

会場となった「みやざきアートセンター」での過去の主な展覧会が「ムーミン」「スヌーピー」「山本二三」など“キャラの立った”ラインナップだったのをふまえた上で、錯視に詳しい関係者の間でも知られていなかった無名人「オオウチハジメ」をテーマにしているのも興味深かった。

で、そんな斉と公平太の展覧会にアートセンター側がぶつけてきたのが県内作家たちの作品展、と。作家たちの意図もさることながら、主催者側の姿勢も感じさせる場になっておりました。2展とも入場無料なので是非。

【おまけ】

「オオウチハジメ氏を探す旅展」より。真ん中のコマ。うっかり忘れがちなことだなと思ったので貼っておきます。

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