アメコミも日本の漫画に似てきた話【鑑賞・アメイジング・スパイダーマン2】

アメコミ「スパイダーマン」の新シリーズ第2作。前作を見てシリーズを再スタートする意味があまり分からなかったのだが、今作を見てますます分かんなくなった微妙な作品でした。

今回のメーンの悪役は電気人間「エレクトロ」。前3部作でも出た「グリーン・ゴブリン」も登場。一方、スパイダーマンとしてニューヨークを守るピーターは恋人グウェンの父と最期に交わした「娘を巻き込むな」という約束に苦しむ。それを知らないグウェンはピーターの煮え切らない態度に迷いを持ち、自分の夢だったイギリス留学を優先しようと決心するが…

…というあらすじ以外にもですね、前作でにおわせたピーターの両親失踪にまつわる謎、第3の怪人「ライノ」の登場などはっきりいって盛り込み過ぎ。とくにピーターの両親の謎が本作で明らかになるんだけど、意味付けが「スパイダーマンになれるのはピーターだけ」でしかなかったのに愕然。その秘密を知ったピーターがするのは恋人グウェンへの愛の告白ってどういうこと?オズコープ社への復讐を誓ったりしないの?

アクションシーンは見応えがありましたよ。3Dで見ましたがスローモーションや「マトリックス」でおなじみ(懐かし?)タイム・スライス(場面が止まって視点がぐるんぐるん回るやつ)ショットが絶妙に使われて飽きなかった。スパイダーマンも消防士のヘルメットをかぶったり風邪を引いている時に変身しなくてはいけなくなってニットキャップやダウンベストを着たまま悪人を退治するなど、キャラとして楽しませる工夫はあった。

だけど話が微妙に暗いし、主演のアンドリュー・ガーフィールドも悩める青年って印象なので、(そういう設定とはいえ)スパイダーマンに変身した途端「ヒャッハー!!!」みたいなアゲアゲイケイケになるとは思えん。前3部作のトビー・マクガイアなら説得力があったんだけどね。

そして何より結末ですよ。何だか前向き感を微妙に出した終わらせ方だなぁと思ったら…気がつきました。

週刊漫画雑誌での打ち切り漫画の終わり方なんだ今回は。「闘いはこれからだ!」ってことだもの。

前3部作との違いは両親にまつわる秘密だと思っていたのに、今作で全部ご開帳してしまうし、前作から引っ張ってきた設定をほとんど使い切っちゃってる。こりゃあ今シリーズはここまでだなお疲れさまでした…と思ったのですが、あと2本作るって本当ですかまた3Dでお願いしますそしてまた新作が公開されるあのシリーズとつながるんですか見ておいた方がいいんですか期待していいんですか?